【宇宙からの地球絶景】
No.4: カナダ🇨🇦・アルバータ州の大規模山火事

日本では主要メディアで多少報道される程度ですが、カナダ🇨🇦西部アルバータ州の山火事では、1600戸超焼失、28万ヘクタール超の消失(東京都23区の約5倍)、8万人への避難命令など、記録的な被害が生じています。そして新たな火事も発生しており、この大規模山火事は現在進行形です。

米海洋気象庁(NOAA)の気象衛星NOAAの全体画像はこちらです。火事による煙が確認できます。

Credits: NASA/NOAA Suomi NPP Program/DOD

以下の狭域画像では、森林が焼失した赤茶色の部分が明確にわかります。また、”Active fire”で示されている、まだ鎮火していない火事も見られます。

Credits: NASA/NOAA Suomi NPP Program/DOD

アルバータ州はオイルサンド(タール状の原油を含む砂岩)鉱区が多く、火事のために石油関連施設は生産を縮小していましたが、火事の広がりとともに、19の施設の職員が避難を余儀なくされ、米原油先物相場を押し上げるなど、既に金融市場に短期的な影響が出ています。また、住民の被害に加えて、CO2の吸収や生態系への影響など、中・長期的な自然環境への影響も懸念されます。

地上の様子はこちらです。

Credit: Maclean’s

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【宇宙からの地球絶景】
No.3: So much history, so much tragedy.

こんにちは、㈱ライブ・アース代表取締役のサミー庄司です!これからこのLiVEARTH VIEWというサイトで、私たちが日々地球俯瞰視点で考えていることなどを、気の向くままに綴っていきます。少しでも皆さんに面白い気づきがあったら嬉しく思います。どうぞよろしくお願いします。

第一弾は、2015年10月8日のScott Kelly宇宙飛行士の投稿です。

So much history, so much tragedy. は「中東には複雑な長い歴史があり、多くの血が流されてきた」という意味ですが、途中の,(カンマ)は順接にも逆説にも取れます。人間の歴史は戦争の歴史なので、という諦めの要素の順接と、歴史から学べば悲劇は減らせるのに、という希望の要素の逆説があると思います。多分Kelly氏の言葉は周到に準備してではなく、宇宙から俯瞰していて自然に出てきたものと思いますが、短い言葉の中に深さを感じます。

日本人にはピンときませんが、画像中のシナイ半島は、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教では旧約聖書の時代から特別な場所。出エジプト記でモーセがユダヤ人を率いてシナイ半島へ渡り、シナイ山で十戒を授かったと伝えられています。Kelly氏の信仰は知りませんが、キリスト教が主流のアメリカであれば誰もが常識として知っている場所ですから、”history”という言葉に込められている重要性を感じます。

シナイ半島は、現代でもイスラエルとパレスチナの対立で悲劇が繰り返されている場所ですが、それ以外にも2014年には人権国際NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)が、シナイ半島で人身売買業者らがエリトリアから逃れた人たちを誘拐・拷問・殺害しているという恐ろしい報告書 ”I Wanted to Lie Down and Die” Trafficking and Torture of Eritreans in Sudan and Egypt を発表しています。

このツイートへの反応として、「歴史のことは歴史家に委ねて余計なことを言ってくれるな」という意見もあり複雑ですが、宇宙からの圧巻の視座で俯瞰すると、地上の悲惨な現状にも違った側面が見え、新たな気づきがあるのではないでしょうか。Kelly氏の発言にはそのような達観した要素があると強く感じました。

(皮肉にも、この3週間後にシナイ半島でロシア旅客機が墜落し、子供を含む乗員乗客224人が全員死亡するという”tragedy”が起こっています。亡くなった方々のご冥福をお祈り申し上げます。)

地球を俯瞰するデジタル地球儀ライブ・アース: LiVEARTH

宇宙から地球を俯瞰する。